好きなものは、自分で決めるので

私にとっての良いものを表現してくれる作品を愛でるブログ。

今後のブログ(タイトルを変えて続けます)

このブログを書くのも、約1カ月ぶりになってしまった。その間にも、映画を観たり、本を読んだり、音楽を聴いたりしていたけれど、緊急事態宣言にあわせて、1か月だけ休んでみた。 ここへ書くことは休んでも、作品に対して、日常に対して、様々な感情は去来…

映画:『日日是好日』

心配性なうえ、家が好きなこともあって、この1~2ヶ月は極力外に出ないようにしていた。(職場へはあいかわらず通わざるをえないが…)とうとう公的に自粛要請まで出たことで、今まで以上に家で過ごす時間が増えそうだ。初めこそ「この家にいられる時間を有…

ドラマ:『コタキ兄弟と四苦八苦』(野木亜紀子)

今回は、明日最終回を迎える大好きなドラマについて。 楽しみに待つものがある、ということの精神的な影響は計り知れない。旅行やライブ、遊びの予定を入れるのは、それらを実行するのと同等に、実行までは生きていなければという理由をつくるためである。そ…

本:『流浪の月』(凪良ゆう)

今回は、前評判で気になっていた作家さんの本を読んでみた。物語としてかなり面白くて読み始めたら止まらない、とても読みやすいのに重厚なメッセージがこれでもかというぐらい胸にささるという素晴らしい本だった。2020年本屋大賞にノミネートされてい…

音楽:『宮本、独歩。』(宮本さんソロ)から入った人へのエレカシおすすめ曲

半年以上前に宮本さんの記事を書いたけれど、先週いよいよソロでのファーストアルバムが発売された。アルバム総合iTunesランキング1位になったり、数々のテレビ番組出演で大活躍されたりなど、宮本さんの魅力がより多くの人に伝わってきている。本当に、本当…

映画:『かもめ食堂』

当たり前だけど、未来はつくづく予想できないなと思う。今年の初めには、こんなことになると思っていなかったような状態が続いている。楽しみにしていたことが、次々と中止になる不安をかかえている状態が続き、そして、実際に無くなってしまった悲しみがど…

本:『本の逆襲』(内沼晋太郎)

こうやって本などを紹介するブログを書いているし、今まで何度も書いてきたけれど、私は本が好きだ。そして、本の本を読むことも、とても好きだ。私の好きな本の本には、二つのパターンがある。一つ目は、ブックガイド的な本。小説家や書評家の方が読んだ本…

本:『結婚の奴』(能町みね子)

ふり返って考えてみると、私にとってのターニングポイントは、偶然見たテレビ番組によってもたらされることが多い。その一つである2014年元旦に放送されていた『久保みねヒャダこじらせナイト』(フジテレビ)を見た時の衝撃は忘れられない。世の中の普…

本:『とにかくうちに帰ります』(津村記久子) 

以前、『ダメをみがく』という対談本についてのブログ記事を書いた。今回はその対談者である津村記久子さんの小説について。津村さんは、私の考える「理想の小説」をまさにそのまま具現化している方であり、私にとって敬愛する存在である。 読書が好きという…

本:男性学の本(田中俊之)

私にとって最もいらっとする瞬間とは、上から見下すような態度の人を目の当たりにした時である。下の立場から噛みつくような悪口は、反骨精神から来るものとしてならば、気にならない。しかし、見下す人の悪口は、自分より下の対象を勝手に設定することで、…

映画:『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)

現在絶賛公開中の韓国映画『パラサイト』(ポン・ジュノ監督)がとても面白かったので、今回はこの作品について書きたい。『パラサイト』は、2019年カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞しており、韓国映画としては史上初だそうだ。SNSでもかな…

本:『英語耳』(松澤喜好)

本は本でも、今回は英語の教材の話です。 私は、英語が全くわからない。「勉強=どれだけ頭に詰め込めるか」としか思っていない残念な学生だったので、そもそも他の教科についても、体系的に覚えていることが一つもない。その中でも、英語は悲惨だった。とり…

本:『買い物とわたし~お伊勢丹より愛をこめて~』(山内マリコ)

今回はタイトルのとおり、買い物に関するエッセイについて。山内さんの小説が好きでよく読んでいるが、そもそも山内さん自体に憧れている。考え方も、映画やお洒落なものへの造詣の深さも、とにかく素敵な方だ。こういうセンスの良さを身に着けたいといつも…

本:『断片的なものの社会学』②(岸政彦)

今回は改めて『断片的なものの社会学』について。先月の記事にて、社会学とはどのような学問かについて考えてみたけれど、この本はそういった一般的な社会学の外側にあるものが書かれている。著者の岸さんは、社会学者として、あるいは日常的な生活を送る中…

音楽:2019年の好きな曲ベスト10

年末なので、一度書いてみたかった1年を振り返る記事を書きたいと思う。今年読んだ本は、それぞれの記事で考えたことなどを書けて満足したけれど、音楽はなかなか書く機会がなかったので、今回は音楽について。といいながらも、申し訳ないけれど技術的なこ…

本:『古市くん、社会学を学び直しなさい!!』(古市憲寿)/『断片的なものの社会学』①(岸政彦)

専攻ではなかったけれど、私は大学の時に社会学を少し学んでいた。授業は楽しかった。それは「世の中の空気感」というものに、おそらく人並み以上の興味を持っていたからだと思う。その興味は、その時代の空気感を作り出す大衆的なメディアへの興味からラン…

本:『どうしても生きてる』(朝井リョウ)

なぜか私は、気がつけば女性の書いた小説ばかり読んできた。おそらく「同性が何を思いながら、どうやって生きているのか」が、気になってしょうがなかったからだ。学生時代は本当に何も考えていなかったので、社会人になって今後どのように生きていくかをよ…

本:『ダンス』(青山七恵)~小説の中で踊る人②

前回に引き続き、踊る人についての小説を語りたい。 『ダンス』は、『風』(2014年/河出書房新社)に掲載されている短編小説である。「踊る」というテーマがたまらないのはもちろんのこと、淡々とした中にユーモアを感じる文章で書かれていて、とにかく好…

本:『憤死』(綿矢りさ)~小説の中で踊る人①

私は、小説の中で踊る人が好きだ。ダンサーやバレリーナに関する話が好きという意味ではない。(そういう話は読んだことが無い。読んだらとても好きになるかもしれないけれど。)一般人が、自分の思うがままに踊り出すシーンが好きなのだ。踊る人が出てくる…

本:『生命式』(村田沙耶香)

村田沙耶香さんは、2016年に『コンビニ人間』(2016年/文藝春秋)で芥川賞を取った作家さんである。現在の日本は変化の真っ最中だと思う、と私は常々ブログで書いているけれど、「普通」とは何かを問うような現在の風潮を後押しした作品の一つは、間違…

本:『バンド』(クリープハイプ)(聞き手:木村俊介)

私にとって、クリープハイプは特別なバンドだ。曲がとても好きという音楽面からの理由はもちろんのこと、ボーカル・ギターの尾崎さんの考え方がとにかく好きなのだ。好みの曲を創り出してくれるアーティストはたくさんいても、その人となりを敬愛するように…

人:いくえみ綾さんという純文学的漫画家

今回は、現在TBS系列で放送中のドラマ『G戦上のあなたと私』の原作者である漫画家・いくえみ綾さんについて。ここ数年で映像化が顕著な方だけれど、実は今年で漫画家40周年。ずっと第一線で活躍されている漫画家である。 私がいくえみ綾さんの漫画を初め…

マンガ:『こどものおもちゃ』(小花美穂)

今回は、90年代に小学生女子だった人ならば、おそらくほぼ全員が知っているだろう作品について。90年代中盤といえば、『週刊少年ジャンプ』の全盛期として記憶している方も多いと思うが、少女漫画もとにかく凄かった時代だ。今年開かれた特別展 りぼん-2…

映画:『サウンド・オブ・ノイズ』

詳しくはないけれど、音楽が大好きだ。音楽に浸っているという状態が、とにかく好きである。 私が好きなものとして、本・漫画・映画・ドラマ、そして音楽がある。音楽は(歌詞の理解を除いた場合に)唯一言語の壁がなく、その理由も相まって、接することので…

本:『Lily――日々のカケラ――』(石田ゆり子)

映画『マチネの終わりに』公開前のため、最近テレビでよくお見かけするので、今回は石田ゆり子さんについて。私がこうなりたいと憧れる女優さんNo.1である。憧れている理由をつらつらと書かせて頂きたい。 大人の女性としての美しさ もう誰から見ても明らか…

本:『人間』(又吉直樹)

ちょっと自慢させてもらってもいいですか。笑私は又吉さんの随筆集『第2図書係補佐』(2011年/幻冬舎よしもと文庫)を発売当時に読み、もしも又吉さんが小説を書いたら、ものすごい作品を書くんだろうなと思っていた。生きている中での違和感を的確に…

本:『浪費図鑑―悪友たちのないしょ話―』(劇団雌猫)

『浪費図鑑―悪友たちのないしょ話―』(小学館/2017年)は、「(オタク女たちの)浪費(事情を紹介する)図鑑」である。この本では、宝塚、お笑い芸人、声優など様々なジャンルの浪費女性によるお金と時間のつぎ込み方が紹介されている。その他、約20…

本:『ナナメの夕暮れ』②(若林正泰)

引き続き『ナナメの夕暮れ』より。もうひとつだけ、書きたいことを書きます。 テレビが行うデザインについて この本には、ある番組の収録(おそらく3~4年前)の話が載っている。読者モデルの男の子が「まったく女性に興味がない」「今後も恋愛も結婚もし…

本:『ナナメの夕暮れ』①(若林正泰)

今回は、お笑い芸人オードリーの若林さんが書いたエッセイ本について。 「こっち側の人間」と「あっち側の人間」という言い方がある。この言い方は、自分が所属しない側への理解を放棄しているような印象を受けるのであまり使いたくないけれど、今回はあえて…

本:『夏物語』(川上未映子)

この作品は、Amazonの作品紹介欄に書かれているように「芥川賞受賞作『乳と卵』の登場人物たちがあらたに織りなす物語」である。第一部は『乳と卵』を下敷きにしたもの、第二部はその8年後の世界を描いている。今回は、主に第二部について思ったことを書き…